人間禅について
人間形成の禅=人間禅
人間禅とは自他ともに人間形成の達成を目的としている禅です。
臨済宗系の禅が脈々と伝わっている道場です。正しい法幢の師家について、社会人のまま修行を継続すれば、心の源底を極めることができ、その結果人間形成が達成されます。
社会人のまま修行を継続する禅は居士禅という名称が一般的ですが、女性も男性も、全ての人類の禅の修行の団体としての名称として、人間禅という呼称になっています。
はじめに
今の社会状況は目まぐるしく変化し不明感が漂っています。
私たちの日常は、世の移り変わりや出来事を伝える多くの情報の洪水の中で、心のバランスをとり難い居心地の悪い世の中になってはいないでしょうか。
人は多くの場合、身の回りに起こることを自分の経験に照らして理解し、それを基にして自らの考え方を作り出します。
人間禅では、そのような「今の自分」というものをいったん全て棚上げして、座布団の上に坐り、自分の呼吸だけに精神を集中します。
心の中に想起してくる色々な記憶や思いをその時間だけでも徹底的に排除する作業です、
それを毎日繰り返すことで、人間としての本来の生き方を取り戻そうとしています。
私たちは、一般社会で生活しているいわゆる在家の人たちも「禅」の修行をすることにより「人間力」を養うことができるような場を得たいと願っています。そして夫々が自分磨きに日々励んでいます。
人間禅について
「禅」は、紀元前5世紀のお釈迦様から始まりました。その後6世紀の達磨大師の中国への伝来を経て、更に13世紀に我が国へもたらされました。
「人間禅」は、今に至るまで脈々と受け継がれてきた「正脈の法」を受け継ぐことを許された「在家禅の会」の団体です。
「在家」とは非出家者のことをいいます。
※ 人間禅の歴史につきましてはメニューの中の〔人間禅の歴史〕を参照して下さい。
人間禅では以下の6つの設立趣旨を掲げています。従来の伝統的な寺院における禅とは全く異なった新たな「禅」の道が開かれています。
1. 人間形成、即ち人づくりの禅会である。
2. 脱俗出家した僧侶を対象としたものではなく一般社会人(居士)を対象とした禅会であるが、禅修行の形はそのまま継承しつつ、そのなかにも「一般社会人を対象」とするための新しい特徴も兼ね備えている。
修行の中核を担う師家は在家のままの居士が就任する。
3. 従来の僧堂にはない革新的な『立教の主旨』を制定し、公に宣布している。
4. 同じく、従来の僧堂では内部で口伝されてきた多数の公案の中からそれを厳選し、更に、境涯の浅深に沿って段階的に整理された「二百則」を『瓦筌集』として制定し、一般にも公開している。
5. 設立時の時代背景にあった戦後民主主義を組織の中にいち早く反映し、民主的な組織運営を徹底すべく新しい時代に則した規則・細則を制定している。
6. 法輪・法務と食輪・総務を明確に区分し、その運営に当たっての資源はその構成員の会費に依っている。
人間禅 立教の主旨
一、人間禅は、自利利他の願輪を廻らして、ほんとうの人生を味わいつつ、世界楽土を建設するのを目的とする。
二、人間禅は、坐禅の修行によって、転迷開悟の実を挙げ、仏祖の慧命を永遠に進展せしめる。
三、人間禅は、正しく・楽しく・仲よく 人間味の豊かな人々の家庭である。
四、人間禅は、禅 本来の面目なる自由と平等とを尚び、各自の人格を尊重する。
五、人間禅は、神秘を語らず迷信を説かず、堂々と如是法を挙揚し、合掌して人間禅を宣布する。
詳細説明別紙 『槐安國語鈔講話』より抜粋
人間禅について.pdf (0.2MB)
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