体験談

修行に取り組む人々の体験談がご参考になるかもしれません。いくつかの文章をご紹介します。
人間禅を詳しくお知りになりたいかたはぜひお読みください。

機関誌『禅』からの転載

禅との出会い

鍋嶋 白前

1.はじめに

本日は、講話ということで、お話をさせていただきます。皆さまにこれまで感じてきたことなどをお話する良い機会をいただきました。拙いお話ではありますが、 しばらくの間お付き合い下さい。

2.坐禅に興味を持ったきっかけ

よく、皆さまから、特に池田大成居士から、「白前さんはなんでまた坐禅なんてやろうと思ったんだい?」と聞かれます。私は「以前から興味があったので…」などと答えになっていないことを申しておりましたが、なぜか?と考えていくと自分のことが嫌いだったからという理由になると思います。最初からネガティブな話で申し訳ありませんが、考えるとそこに行き着きます。 そもそも、坐禅というものの存在を知った、最初のきっかけはこの本になります。『シンプル生活のすすめ』という本で、曹洞宗の僧侶である枡野俊明さんという方が書かれたものです。大学生の時に本屋さんで見かけました。その当時流行っていたのか、本屋さんでは「禅」とか、「ブッダのことば」といったキーワードの本のコーナーが設けられておりました。

続きは、以下のPDFでお読み下さい。

pdf 『禅との出会い』鍋島白前 (0.36MB)

私と坐禅との出会い

澁澤 岳龍

1.はじめに

私は昔からスポーツを行っており、中学では柔道、高校・大学・社会人ではアメリカンフットボールを行ってきました。親のおかげで体格に恵まれ日々の鍛錬のおかげで体力にも恵まれました。 社会人になり仕事では各地(東北・首都圏・近畿圏)を転勤し本社勤めも経験して会社生活でも二日酔いはあれど病気をしたことは一度もなく、仕事中心の生活でしたが充実した時間を過ごしてきました。そんな病気に縁のない人間でも病は突然襲ってきました。

38 歳の頃、脳幹出血の海綿状血管腫になり急遽会社を2週間ほど休む事になってしまったり、その後も体調がおかしいと思ってはいたものの数年に亘りあまり気にせず仕事や趣味を優先する生活を続けた結果、日に日に体重が減少してゆき全身の各部位がつったり酷い疲労や息切れに襲われるようになってしまっていました。ある年の会社の人間ドックで心電図検査をして頂いていた際に、担当の方が不整脈に気づきその場で検診を中断して即座に心臓の医者のところへ行く事になりました。

診察の結果、心臓に直接問題はなかったものの原因がわかりませんでした。色々と検査をした結果、甲状腺亢進症であることがわかり治療を開始しました。

ところが仕事や趣味を中心とした生活を変える事ができず、その結果、2014 年4月に会社を退職し療養をする事になってしまいました。その際、ご縁があり伊豆で療養生活をする事になりました。

続きは、以下のPDFでお読み下さい。

pdf 『私と座禅との出会い』澁澤岳龍 (0.54MB)

仕事と禅

荒木 龍山

1.はじめに

「この度、 月末をもって退職したいと思います。」

今この原稿を書いている約 か月前の 月 日(月)の朝、勤務先に出社し早速人事部長の到着を待って退職の意向を伝えました。その日の前日は房総道場で毎週行なわれる日曜静座会で、一炷香の座禅中にも会社のことが頭を占領し、心を静め改めて自分に問いかけましたが、やはり退職の気持ちは確かなものでした。

2年半前に 歳の定年を迎え、それを機に日系物流企業から外資系物流企業に転職し現在に至っています。しかしこの数か月仕事に煮詰まってしまい、次の転職先の目途も特に無いまま、一度充電期間を得て今一度自分を見つめ直してみたいという気持ちが募り、この日の退職宣言となりました。

退職の意向は会社に受け入れられ、業務引継ぎに必要な日数と残存年休日数の関係で、結果 6 月 27 日を最終出社日とし、28 日からは残存年休の消化に充てることで 8 月 7 日をもって正式退職との予定となりました。つまり 6 月 28 日以降はずっと休み、これは私にとって学生時代以来の「毎日が日曜日」の状態を迎えることとなったわけです。

6 月28 日以降は社員でありながら残存年休を消化し、8 月7 日までは給料の支給を受けながらも何もしなくて休んでいて良いわけですが、最初の1 週間は毎晩のように仕事の夢を見、朝5 時前にはいつもの仕事に行くように目が覚めました。そのおかげで、仕事をしていた頃にはなかなかできなかった早朝の座禅を5時半頃から始めることが可能となりました。仕事に行くことがなくなった私の日課は全く変わり、概ね次の様になりました。

続きは、以下のPDFでお読み下さい。

pdf 『仕事と禅』荒木龍山 (0.67MB)

座禅を続ける理由

松下 風印

私は4年半以上前に入会しましたが、その後4年間一度も道場に顔を出さなかった幽霊会員でした。

なぜ道場に顔を出さなくなったのか。一言で言うと仕事や人間関係の悩みに囚われてそれどころではなかったのです。

しかし、道場に行かなくなってからも一人で座禅を続けていました。その当時は職場で怒鳴られたり、人格を否定するようなことを言われ続けていましたが、座禅をすると不思議と恐怖心が和らぐのです。 また、ミスが多く仕事が遅いと言われ続けていましたが、座禅を続けることによって、ミスはかなり少なくなり、仕事も時間内に終わるようになってきました。

今も苦労していますが、過去の失敗や言われたことなどの記憶が頭の中で渦巻いているために目の前の仕事に集中できず、ミスをしたり時間が掛かってしまうのではないかと思います。

ストレスのためか嘔吐して心療内科に掛かったこともありましたが、数種類の心理テストを受けて、とてもストレスに強い性格という結果でした。今も仕事を続けられているのは、座禅によって強いストレスに対処できたお陰だと思います。

 そのように仕事上の必要に迫られて座禅をしていた訳ですが、一人でやっていると行き詰まりを感じることもありました。

 そこで、あちこちのお寺で座禅をしたりテーラワーダの瞑想会などに参加するようになりました。そこでお会いした方々の中には、今もお付き合いさせて頂いている方もいます。

続きは、以下のPDFでお読み下さい。

pdf 『座禅を続ける理由』松下風印 (0.72MB)

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