坐禅(座禅)のすすめ

 

禅とは

 禅は、2千年以上にわたり磨き上げ伝えられた、すばらしい「人間形成の道」です。禅は、学問でも、信仰でもありません。難行苦行の修行でもありません。坐禅によって心の中の雑念を洗い落とし、心を磨いていく正しい「行(ぎょう)」を重んじる修行法なのです。
 集中力を身につけたい、健康のため、人生に迷っている、等々、坐禅をはじめられるきっかけはさまざまですが、坐禅によって、生きることの本当の意味をかみしめ、一度だけのかけがえのない人生を深く味わいたいものです。
擇木道場とのご縁を大切に、坐禅に親しんでいただければ幸いです。
 
いちど一緒に坐って見ませんか!!
本当の自分を知る為に!
本当の自由を得る為に!


会社に行ったり、学校に行ったり、普通の社会生活をしながら修行する禅を居士禅と言います。
全国の人間禅の道場には、そんな仲間がたくさん集まっています。
是非、いちど来て見て下さい。



 

道を求める方々へ

 世界は今、高度の技術革新によって急ピッチで情報化・高齢化社会に向かって進んでいますが一般に、ややもすると価値観の多様化の中で、ものごとの本末始終が見失われがちです。私たちは、いまここで何よりもまず人間存在の原点に立ちかえり、人間として生きてはたらくことの基本が何であり、人間文化の本質が何であるか、また、人類の歴史は何処に向かって進むべきかについて静かに考えてみる必要はないでしょうか?

 私たちは、豊かな物質生活の中で、人間としての心を見失い、ものの大切さを忘れ、あるいは、エゴを中心に利益や娯楽を求めて、自分の命を支えてきた人々のお蔭を忘れ去ってはいないでしょうか?

 禅は、長い東洋文化の伝統の中で磨き上げられてきた、すばらしい人間形成の道です。禅は、特定の信仰・教義や、所依の経典をもたず、また、科学の原理に違背するようなものに心の支えを求めず、独立独歩の見性悟道の道を示し、世界に冠絶しています。

 禅は、人間がその心の本体を明らめ、自分の心を自分の手に取り戻し、一人一人のかけがえのない尊いいのちをかみしめ、正しく・楽しく・仲の良い世界の建設に向かって、誤りなき歩みを進めていくポスト・モダンの道といえますす。そして、其の中には、仏々祖々が苦心して伝えてこられた珠玉の法財が秘められています。

求道の方々が、進んで人間禅の門を叩かれんことを心から望んでやみません。 合掌

第三世総裁、磨甎庵白田劫石老師